介護業界で仕事をするためには、基本的な介護技術や知識が必要になってくるが、介護事業所の多くで応募条件に挙げているのは、介護職員初任者研修を修了している事である。
介護職員初任者研修は国家資格ではないものの、厚生労働省が認定している公的資格であり、早い場合は1か月、仕事をしながらだと2か月や3か月で取得する事が可能だ。
この資格は、全国各地にある民間学校で学ぶ事ができ、その学校は介護事業所を運営している事が多く、講義を終えてから系列の介護施設に仕事を斡旋してもらえるケースもある。
受講金額は、3万円から10万円強の範囲内で、市町村によってはホームヘルパーの成り手不足解消のために、介護施設で労働している等の条件付きではあるが、補助金を支給している事も多い。
介護福祉士になるためのルートとして代表的なのは、ホームヘルパーの実務経験を老人ホームやデイサービス等で積んでから試験にチャレンジする方法である。
この方法は、介護施設の実務経験が3年以上且つ実働日数540日以上であれば実技試験が免除され、筆記試験に合格すれば資格を取得する事が出来る。
なお、実技試験免除は実務者研修を事前に修了しておく事が条件になっていて、無資格者の場合は450時間、資格所持者は320時間の研修が必要だ。
それ以外には、介護福祉士養成学校を卒業している事も実技試験が免除される条件であり、介護施設で実務経験を積んでいなくても筆記試験にチャレンジ出来る。